認知を変え、行動を変え、社会を変える。
私たちは、認知行動療法の理論を応用し、個人や集団の思考・行動パターンを科学的に分析し、
より良い社会の実現を目指します。心理学・行動科学・工学を融合した研究アプローチで、
実社会に貢献する新しいソリューションを生み出します。

Cognitive-Behavioral Engineering.
⼤阪⼤学⼤学院⼈間科学研究科 ⾏動学系⾏動⽣態学講座
認知⾏動⼯学研究分野
研究分野の概要
認知行動工学(Cognitive-Behavioral Engineering)は、認知行動療法の考え方と技術を社会課題の解決に応用する新しい研究分野です。
従来の臨床心理学における認知行動療法は、心理的問題や精神疾患を抱える個人への介入技法として発展してきました。私たちの研究分野では、この手法を健康な人々のパフォーマンス向上や社会全体の課題解決に拡張し、実践的な応用を目指しています。
阪⼤発ベンチャー CoBe-Techと連携

- 2022年、大竹文雄氏と共同設立
- 認知行動科学と行動経済学の専門知や技術を組み合わせ、人や組織の課題解決に挑む
- 研究室での成果をもとにCoBe-Tech社が社会実装を担う
研究の特徴
学術知の社会実装
- 認知科学と行動科学の幅広い知見を統合
- 理論的知見を実践的な課題解決に結びつける工学的アプローチ
- 具体的な社会実装を重視した研究開発
独自の研究アプローチ
- インサイト: ヒトや集団の認知・行動メカニズムの深い理解
- フォーサイト: 具体的な認知変容・行動変容プログラムの設計と開発
- 理論と実践の融合による革新的なソリューションの創出
研究プロジェクト例
健康・医療分野
- AIを活用した生活習慣改善支援プログラムの開発
- 効果的なストレスチェックシステムの構築と実装
産業・組織分野
- 社員評価システムの開発
- 採用システムの最適化研究
公共政策・社会実装
- 千里丘駅階段仕掛けプロジェクト
- 駅窓口の待ち列最適化のためのナッジ設計
教育支援
- 中学校教員向けストレスマネジメントプログラムの開発・実践
- 学習環境の最適化研究
メンバー
専門分野:健康心理学、行動医学、行動経済学、サイコオンコロジー、緩和医療
興味:意思決定、行動変容、問題解決、行動経済学、デジタルクローン、AI、脳疲労

担当教員:平井 啓 * Kei Hirai
認知行動工学研究分野の研究室は、人間科学研究科の隣にできた楕円形の安藤忠雄建築の「大阪大学・日本財団 感染症センター」の3階にあります。
人材育成
B3:ミニ卒:プロジェクト学習PBL
B4:卒業研究:⾃分or 研究分野のプロジェクト参加
学部ゼミ:実験実習、プロジェクトの進捗報告
M1:リサーチプロジェクト参加、公認⼼理師実習(取得希望者)
リサーチプロポーザル(研究計画書)の作成、学会発表
M2:リサーチプロジェクト参加・主導、データ収集・解析・論⽂執筆
⼤学院ゼミ:プロジェクト・リサーチの進捗報告
News
【公認心理師資格取得について】
概要
認知行動工学研究分野では、公認心理師の資格取得を目指す学生のキャリアパスを積極的にサポートしています。本研究分野は大阪大学の公認心理師プログラムと密接に連携し、実践的な教育研究活動を展開しています。
資格取得への道筋
公認心理師の資格取得を希望する場合、大阪大学人間科学部・大学院人間科学研究科で開講されている公認心理師プログラム(副専攻)を履修する必要があります。本研究分野の学生は、研究活動と並行して、このプログラムを受講することが可能です。
提供科目
認知行動工学研究分野では、公認心理師プログラムにおいて以下の科目を提供しています。
学部レベル
- 講義科目:行動医学・健康行動論(健康・医療心理学)
- 演習科目:認知行動工学演習Ⅱ(心理演習)
大学院レベル
- 講義科目:認知行動工学特講(産業・労働分野に関する理論と支援の展開)
- 演習科目:認知行動工学特定演習Ⅱ(心の健康教育の理論と実践)
実習体制
本研究分野での研究活動の一部は、公認心理師資格取得に必要な実習として認定されます。実践的な研究環境において、理論と実務の両面から学ぶことが可能です。
特色
認知行動工学研究分野では、特に以下の点に重点を置いた教育を行っています。
- 心理コンサルテーション・コンサルティングスキルの習得
- 実践的な研究活動を通じた専門性の向上
- 理論と実務の統合的な学習
Cognitive-Behavioral Engineering.
大学院(一般/社会人)・三年次編入等において当研究室の受験を希望し、
なおかつ具体的な学習・研究内容について面談をご希望の方は、
まずはこちらのフォームからコンタクトをお取りください。